③ 折り合いの悪かった母、姉が被相続人の父親の不動産の名義を勝手に変更していたのに対し、遺留分減殺請求を行い、現金2250万円を得た事例

Hさんは母・姉と折り合いが悪く、一人暮らしをしていました。
資産家の父が亡くなったのですが、その連絡もありませんでした。
他の親族から父の死を聞かされたHさんは、父親の遺産相続がどうなっているのか気になりました。Hさんには何の連絡もなく遺産分割などできるのだろうかと考えたからです。
不動産登記簿謄本を見てみると、既に母・姉の共有名義になっていました。
Hさんに何の相談もなく父親名義の不動産を母・姉名義にできるのだろうか、自分には相続する財産が全くないのだろうかと相談に来られました。
父親が母・姉に相続させるという公正証書遺言を作成していれば、法的にはHさんに相談なく不動産・預貯金を母・姉名義にできます。
しかし父親がHさんの取り分を0とする遺言書を作成していても、Hさんには遺留分減殺請求権という権利があり、父親の遺産の8分の1を取得することができます。
それを知ったHさんは当方に遺留分減殺請求の調停を依頼されました。
相手方との交渉の結果、父親の遺産は約2億8000万円であったことが判明しました。Hさんは3500万円分の財産を取得できることになります。
しかし父親の遺産の多くは不動産であり、母・姉はそれほど多くの現金を有していませんでした。したがって現金での支払いよりも不動産での支払いを望んでいました。他方、Hさんは不動産よりも現金の取得を望んでおられました。そこで早期解決のため、Hさんは2250万円を受け取ることで調停を成立させました。